2025年2月1日土曜日

懲戒処分には段階がある!いきなり重い処分はNG

          
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「あの人はすごい!」と社長や上司が評価されるピカイチ情報

労務管理に奇策なし!大企業で20年、中小企業13年 
人事労務畑一筋で現場を駆け回った人事労務担当者が
中小企業経営者のために語る
発行者:中川清徳  2025年2月1日 Vol.5857
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横紙破り(よこがみやぶり) 「横紙」ってどんな紙?

(続きは編集後記で)

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懲戒処分には段階がある!いきなり重い処分はNG
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皆さんの会社でも、社員の問題行動に頭を悩ませることが
あるのではないでしょうか?
「注意しても改善しない」「業務ミスを繰り返す」「職場の
秩序を乱す」…このような場合、最終的な手段として懲戒処分
を検討することもあるでしょう。

しかし、せっかく厳しい決断を下したのに、「処分が無効」
と言われてしまうケースがあることをご存じですか?
今回は、実際にあった事例をもとに、懲戒処分が有効となる
ためのポイントを解説します。

<懲戒処分を受け入れたはずの社員がユニオンに…!?>

ある中小企業A社では、納品担当のBさんが繰り返し納品ミスを
起こしていました。社長は何度も注意をしていましたが、
改善が見られないため、ついに「減給」の懲戒処分を下し
ました。Bさんはその場で謝罪し、処分を受け入れました。

しかし数日後、社長のもとに一本の電話が…。
それは、Bさんが相談した外部の合同労働組合(ユニオン)
からのもので、「今回の納品ミスに対する減給は重すぎる」と
して、処分の撤回を求めてきたのです。

社長は困惑しました。「これまで散々我慢してきたのに、
いざ処分を下したら無効だと言われるのか…?」と。

<懲戒処分には段階がある!いきなり重い処分はNG>

懲戒処分には、一般的に次の7つの段階があります。

1. 戒告(厳重注意)
2. けん責(始末書を提出させる)
3. 減給(賃金を一定額控除する)
4. 出勤停止(数日間の出勤禁止・無給)
5. 降格(役職・資格等級を引き下げる)
6. 諭旨解雇(退職を勧告し、応じない場合は解雇)
7. 懲戒解雇(即時解雇)

問題行動に対して、過度に重い処分は無効と判断される
ことがあります。
「初めてのミスでいきなり減給や出勤停止」は認められに
くく、まずは軽い処分(戒告やけん責)を行い、それでも
改善しなければ段階的に処分を重くしていくのが原則なの
です。

A社の事例では、過去に「戒告」や「けん責」を行って
いなかったため、いきなりの減給は処分として重すぎると
判断される可能性が高くなります。

<懲戒処分を有効にするためのポイント>

懲戒処分を適切に行うためには、以下のポイントを
押さえることが重要です。

・就業規則に懲戒事由を明確に定める
「業務上の重大な過失があった場合」「会社に損害を
与えた場合」などの懲戒事由が明記されていないと、
処分が無効になるリスクがあります。

・軽い処分から順に適用する
いきなり減給や解雇ではなく、「注意 → けん責 → 減給
→ 出勤停止…」と段階を踏むことで、処分の正当性が
認められやすくなります。

・社員に弁明の機会を与える
処分を下す前に、社員に事情を説明させる機会を設ける
ことで、公正な手続きであると判断されやすくなります。

・処分の妥当性を客観的に検討する
処分を下す際は、
・問題行動の内容と影響(会社への損害、他の社員への影響)
・社員の勤務態度や過去の処分歴
・会社の指導や業務体制に問題はなかったか
といった観点を考慮し、適切な処分であるか慎重に判断する
必要があります。

<減給処分は「金額の上限」に注意!>

仮に減給処分を行う場合でも、労働基準法により「減給額の
上限」が定められています。

・1回の控除額 → 平均賃金の1日分の50%以下
・1回の賃金支払総額の10%以下

たとえば、平均賃金が1日1万円の場合、減給額は
最大5,000円までに制限されます。
また、1回の問題行動に対して減給は1回のみ適用可能で、
翌月以降の賃金には影響を与えられません。

<懲戒処分以外の方法も検討を>

「問題社員に何かしららの処分をしたいが、懲戒処分の
制約が多い…」と感じる場合、次のような方法も考えられます。

・降格処分を行い、結果的に給与を引き下げる
懲戒処分ではなく、能力不足を理由に降格を行い、その結果
給与が下がる形をとる。

・人事考課で給与を調整する
能力評価の一環として、評価制度に基づいて基本給の一部を
見直す。

ただし、就業規則の範囲を超えた給与の引き下げは「人事権
の濫用」とみなされる可能性があるため、慎重に進める必要
があります。


[中川のコメント]
懲戒処分は企業にとって重要な人事権ですが、適用方法を
誤ると無効になるだけでなく、トラブルの原因となります。

「まずは軽い処分から」「手続きを適切に」「減給額の
制限を守る」など、基本ルールを押さえたうえで、適正な
対応を心がけましょう。


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編集後記      
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横紙破り(よこがみやぶり) 「横紙」ってどんな紙?

「横紙破り」とは、自分の思い通りに無理を押し通そうと
する人を指す言葉で、「彼は横紙破りな奴だ」などと悪口と
して使われることが多い。

この言葉の由来は、和紙の構造に関係している。和紙は、
繊維が縦方向に通っているため、縦には破りやすいが、
横からは破きにくいという特性がある。そのため、横から
紙を破ろうとすると、通常よりも大きな力が必要になり、
不合理な行為となる。

しかし、人間の中には、このように無理なことでも押し通
そうとする人がいる。そこから、「横紙破り」という言葉が
生まれ、他人の迷惑を顧みず、自分の意見や考えを強引に
押し通そうとする態度を表す表現として定着した。

(語源の謎 日本語倶楽部編より)https://bit.ly/33MjNeg

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