カテゴリー:ビジネス
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こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。
今回は、
「なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代」の第3回目です。
これまで、マイクロソフトの元CEOである
スティーブ・バルマーの愚かなエピソードと、
失敗から得られる教訓を解説してきました。
今回は、さらに2つの重要な教訓を紹介します。
また、バルマーの失敗から読み解く
マーケティングの本質を、
大学の論文をもとに解説します。
彼のズレた経営判断は、
実は多くの経営者がやってしまいがちなミスです。
ぜひ最後まで読んで、バルマーから学べる教訓を
あなたのビジネスに活かしてください。
(第1回目と第2回目のメールも、
まだ読んでいない場合は読んでみてください)
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『 なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代(第3回目)』
マイクロソフトに学ぶ現状維持の罠
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これまでに、マイクロソフトの2代目CEOである
スティーブ・バルマーの愚かなエピソードと、
失敗から得られる教訓を紹介してきました。
それにしても、スティーブ・バルマーは
なぜ同じような判断ミスを
重ねてしまったのでしょうか?
その答えは、彼の「強すぎる競争心」と
「現状維持を好む心理」です。
この2つを踏まえて、
私たちが得られる大きな教訓があります。
1つは、競争心をコントロールすること。
そして、もう1つは現状維持をしないことです。
この2つの教訓は、
ビジネスにおいて非常に重要です。
あなたのビジネスにも活かせる形で
それぞれ解説しますね。
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教訓1.競争心をコントロールする
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スティーブ・バルマーは、
ライバル企業に対して強い競争心を持ち、
たびたび攻撃的な発言や行動を取っていました。
彼の競争心が強いエピソードは、
枚挙にいとまがありません。
・リナックスという競合のOSに対して、
「ガン細胞」と呼ぶ
・「iPodユーザーは泥棒だ」
「iPhoneを買う奴は愚かだ!」などと
ライバル企業のユーザーまでも敵視する
・市場での競争を「ジハード(聖戦)」と呼ぶ
※ジハードとは宗教学の概念。
異教徒を殺して滅亡させようという思想
・「スタックランキング」と呼ばれる
社員に順位をつける人事評価制度を導入し、
評価が低い人を「必ず」クビにする
怖すぎですよね?
ちなみに、まるでデスゲームのような
「スタックランキング」制度は、
スティーブ・バルマーがCEOから退いて
すぐに撤廃されました。
その結果、マイクロソフトの業績は
すぐに右肩上がりになっています。
当たり前でしょ!(笑)
しかし、なぜ過度な競争心が、
経営に悪影響を及ぼすのでしょうか?
これについては、ペンシルベニア大学の
J.スコット・アームストロング名誉教授の
論文が参考になります。
興味があれば読んでみてください。
Competitor Orientation:Effects of Objectives and Information on Managerial Decisions and Profitability
https://faculty.wharton.upenn.edu/wp-content/uploads/1996/01/120.-JSA.-Competitor-Orientation-Effects-of-Objectives-and-Information-on-Managerial-Decisions-and-Profitability.pdf
この論文では、主に2つの研究が紹介されています。
1つ目は被験者1,016人を対象とした実験で、
「競合他社に勝ちたい」という強い競争意識が
企業の利益にどう影響するかを調べました。
その結果、
競合他社に勝つことにフォーカスした被験者は
会社の利益が減る傾向がありました。
理由は、自社の利益を犠牲にして
競合他社のシェアを奪おうとするからです。
2つ目は、20社のアメリカ大企業を
50年間にわたって調査したフィールドスタディです。
50年って、かなり長期間ですよね?
その結果、競合他社より高い市場シェアを
目標とする企業は、収益性が低く、
失敗率が高いことが判明しました。
つまり、競争相手よりも
自社の利益にフォーカスする方が、
長期的に成功できるということです。
多かれ少なかれ、私たちには競争心があります。
ですが、その競争心に
突き動かされてはいけないのです。
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教訓2.現状維持をしない
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iPodやiPhoneが発表されても、
バルマーは現状維持をしたため
マイクロソフトの成長は停滞しました。
さて、あなたは
「現状維持バイアス」という言葉を
聞いたことがありますか?
簡単に言えば「変化を避けて
現状のままでいようとする心理」のことです。
この概念は、1988年に初めて提唱された概念です。
提唱したのは、ハーバード大学の
リチャード・ゼックハウザー教授と、
ボストン大学のウィリアム・サミュエルソン教授です。
英語の論文なので、私が要約して解説します。
もし詳しく知りたい場合は、読んでみてください。
Status Quo Bias in Decision Making
https://scholar.harvard.edu/files/rzeckhauser/files/status_quo_bias_in_decision_making.pdf
この論文では、単に
「人は現状維持をしやすい」ということだけが
書かれているわけではありません。
「人はどういうときに現状維持しやすくて、
どういうときに現状維持しにくいか」も
書いてあります。
ここが、この論文の本質で
非常に重要な4つのポイントがあります。
今から紹介するのでしっかり意識してください。
1.好きでないと現状維持しやすい
2.選択肢が多いと現状維持しやすい
3.重要な意思決定だと現状維持しやすい
4.情報が不確実だと現状維持しやすい
順に解説しますね。
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1.好きでないと現状維持しやすい
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たとえば、あなたがラーメン好きだとしましょう。
もし、自宅の近くにラーメン屋ができたら
すぐに行きたくなりますよね?
このように、私たちは好きなことだと
フットワークが軽くなって、現状維持をしにくいのです。
逆に、あなたがラーメン好きでなければ
自宅の近くにラーメン屋ができても
「へえ、そうなんだ」と感じるだけで、
特に行動しないはずです。
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2.選択肢が多いと現状維持しやすい
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選択肢が少なければ少ないほど、
その中から選ぶのが簡単ですよね?
そのため、現状維持をしにくくなります。
たとえば、あなたがお昼にレストランに入ったとします。
ランチメニューが2種類しかなかったら、
すぐに決められますよね。
逆に、メニューが100種類もあったとしたら
決めるのに時間がかかるでしょう。
それと同じで、人は選択肢が多ければ多いほど
決めるのに時間がかかり、
結果的に現状維持しやすくなるのです。
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3.重要な意思決定だと現状維持しやすい
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たとえば、あなたが100円ショップで
何かを買う場合は、すぐに決められますよね?
だって、仮に失敗しても
たった100円の損失だからです。
つまり、失敗してもダメージが少ない場合は
現状維持しにくくなります。
逆に、家や自動車などの高額な商品を買う場合
決めるのが大変ですよね。
意思決定の重要性が高くなると、
失敗した場合にダメージが大きいので
人は現状維持しやすくなるということです。
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4.情報が不確実だと現状維持しやすい
===================
情報が確実な場合、すぐに決められます。
すぐに決められるってことは
現状維持しにくくなるってことですよね。
逆に、不確実な場合は現状維持をしやすくなります。
たとえば、あなたが
転職を考えている会社員だったとしましょう。
全く知らない業界への転職は、
決断するのに時間がかかります。
つまり、現状維持バイアスが働きやすいのです。
要約は以上です。
この論文から私たちが得られる教訓は、
あなたが現状維持をしにくくなるためには、
この4つを意識すればよいということです。
たとえば、情報が不確実だと
現状維持しやすくなるため、
詳しく調べてみるなどです。
また、変化が起きたときには
常に変化を受け入れ、その方向に進むことです。
言い換えると、「現状維持は間違いだ」と
考えることが重要なのです。
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「なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代」の第3回目は以上です。
あなたも、スティーブ・バルマーのように
過度な競争心や現状維持バイアスにとらわれないよう
気を付けてください。
相馬一進
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