2025年1月6日月曜日

【相馬一進】マイクロソフトの老害から学ぶ教訓

カテゴリー:ビジネス
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こんにちは。
相馬一進(そうまかずゆき)です。


今回からのメールは、
「なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代」と題して、
シリーズ形式でお伝えします。


あなたは、マイクロソフトに
「もう終わりだ」と言われるほどの
暗黒時代があったことを知っていますか?


マイクロソフトは、
ウィンドウズというOSを開発した
誰もが知る世界的大企業です。


しかし、過去には
十数年にわたる株価低迷期がありました。


いったい、何が株価低迷の原因だったのか
気になりませんか?


その原因の一つは、ビル・ゲイツの後継者である
スティーブ・バルマーの経営判断です。


彼は「iPhoneを買う人は愚かだ」「グーグルを殺せ」
などの暴言を吐き、業績を悪化させました。


その結果、
なんと2万3千人以上の退職者を出したんです。


今回は、バルマーの愚かなエピソードと
失敗から得られる教訓を解説します。


あなたも、知らず知らずのうちに、
バルマーと同じ轍(わだち)を踏まないよう
最後までこの投稿を読んでください。


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 『 なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代(第1回目)』
 マイクロソフトの老害から学ぶ教訓

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まず、あなたは
「そもそもマイクロソフトに暗黒時代なんて
あったの?」と感じたかもしれません。


はい、今の姿からは想像できないかもしれませんが
マイクロソフトには確かに暗黒時代がありました。


その時期は、過去の株価を見ればわかります。


初代社長のビル・ゲイツが会社を立ち上げた、
1980年代から2000年頃までの時期は
マイクロソフトの株価は右肩上がりでした。


ビル・ゲイツは、マイクロソフトを
ゼロから、日本円で時価総額30億円くらいの会社に
成長させています。


とんでもない功績ですね。


しかし、ビル・ゲイツがCEOを退き
2代目のスティーブ・バルマーが引き継いだ、
2000年から2014年頃の株価を見ると
明らかに停滞しています。


ほとんど横ばいで、正確には
社長就任時よりも株価が下がっているんです。


そして、スティーブ・バルマーがCEOを退き
3代目のサティア・ナデラに代わった、
2014年頃からの株価は
再び明らかな上昇を始めました。


その後10年間で、マイクロソフトは
時価総額400兆円超えまで成長しています。


さて、いったいなぜ、
スティーブ・バルマーのときだけ
株価が停滞していたのでしょうか?


とんでもないことが起きていそうですよね?


彼が就任してからのエピソードを
時系列に紹介するので、
あなたも考えてみてください。


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1.iPodをナメていた
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スティーブ・バルマーが、
ビル・ゲイツからCEOを引き継いだのは
2000年1月です。


その翌年、最大のライバルであるアップルが
携帯音楽プレイヤーの「iPod」を発表しました。


iPodは世界中で大ヒットし、
推定売上は全世界累計で
10兆円以上に達したと言われています。


普通の経営者なら、iPodに追随して
似たような商品を出すでしょう。


しかし、なんとスティーブ・バルマーは
急成長する携帯音楽プレーヤーの市場を
約5年間も傍観していたんです!


その結果、マイクロソフトの株価は
就任から5年で半値にまで下落しました。


終わってますよね?


さらに、バルマーは
「iPodユーザーは泥棒である!」と
暴言を吐きました。


この暴言は、
当時蔓延していた違法コピーの音楽を
聞いている人への批判でしたが、
明らかに筋違いだったため大炎上したんです。


その後、2006年にマイクロソフトは
「Zune(ズーン)」という
携帯音楽プレイヤーを発表しました。


しかし、完全にiPodが市場を支配していたため
まったく売れず開発中止になったんです。


彼を反面教師にして、
私たちが学べる教訓があります。


それは、
「いくら過去の自分の判断が間違っていても、
誰かを攻撃してはいけない。
それは単なる自己正当化であり、
ビジネスは改善しない」ということです。


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2.iPhoneをナメていた
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スティーブ・バルマーによる暗黒時代は
まだまだ続きます。


マイクロソフトが「Zune」という
携帯音楽プレイヤーを出した翌年、
アップルは、今度は「iPhone」を世の中に出しました。


このiPhoneは、全世界累計で23億台、
100兆円売れたとされています。


スマホは携帯音楽プレイヤーを超える
巨大な市場でした。


しかし、スティーブ・バルマーは
高価でキーボードがないiPhoneは
ビジネスには向かないと判断しました。


そのため、またしても傍観していたんです。


さらに、バルマーはiPhoneを
次のように酷評しました。


「iPhoneを買う奴は愚かだ!」


「iPhoneが大きなシェアを獲得する可能性は
ゼロに等しい。ノーチャンスだ」と。


「愚かなのは自分でしょ」って思いますよね?


このようなズレた経営判断で、
マイクロソフトは3年間も
スマホ市場に参入しませんでした。


その間にリーマンショックの到来もあり
マイクロソフトの株価は、
どんどん下がっていきました。


どれくらい下がったと思いますか?


スティーブ・バルマーの社長就任時と比べて、
なんと75%も下がり
株価は1/4になったんです。


下がりすぎでしょ? 


その結果、マイクロソフトは
5,000人をリストラすることになりました。


そこで、翌年の2010年に
「ウィンドウズフォン」というスマホを
発表しましたが、時すでに遅し。


ウィンドウズフォンはまったく売れず
最終的に撤退することになりました。


こうして、スティーブ・バルマーは
またしても手痛い失敗をすることになったんです。


さて、バルマーを反面教師にして
私たちが学べる教訓があります。


それは、「新しいトレンドが生まれたら、
すぐに乗る必要がある」ということです。


===================
3.iPadをナメていた
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スティーブ・バルマーによる暗黒時代は
まだまだ続きます。


2010年、マイクロソフトがようやく
スマートフォンを発表しようとした矢先、
アップルは今度はiPadというタブレットを発表しました。


つまり、マイクロソフトは
周回遅れになってしまったわけです。


完全に終わってますよね?


iPadは、全世界累計で5億5,000万台以上売れ
推定で、20兆円規模の市場を
生み出したことになります。


しかし、ここでもまた
バルマーは驚くべき老害っぷりを発揮します。


「iPadは必要以上のものだ。
パソコンの需要は今後も続く」
と発言したのです!


つまり、ノートパソコンさえあれば
iPadのような中途半端なデバイスは
不要だと判断したわけです。


この判断の結果、マイクロソフトは
タブレットというビッグウェーブに
大きく乗り遅れることになります。


「またか!」って感じですよね?(笑)


ようやく2012年に「Surface(サーフェス)」という
タブレットとパソコンを
足して2で割ったような端末を発表しました。


しかし、市場はすでにiPad一色だったので
Surfaceの市場シェアは
5%にも満たないと言われています。


結局、バルマーの予測に反して
パソコンの需要は
タブレットに食われてしまいました。


その証拠に、パソコンの出荷台数は
2011年の3億6千万台をピークに、
2023年は2億5千万台と、3割ほど減っています。


スティーブ・バルマーを反面教師にして、
私たちが学べる教訓があります。


それは、「未来を読むことは難しいので、
最初の段階で決めつけてはいけない」
ということです。



さて、ここまでにスティーブ・バルマーの
3つの失敗エピソードをご紹介しました。


しかし、これで終わりではありません。


彼の老害っぷりは、
ますますひどくなっていくからです。


次回は、さらに2つのエピソードをご紹介しますね。


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「なぜ退職者2万人も…? マイクロソフトの
老害CEOによる暗黒時代」の第1回目は以上です。


次回のメールも、楽しみにしていてください。


相馬一進



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