■こんばんは、鮒谷です。
どんな人でも人生において
一度や二度は
「これは詰んだかも」
と思う瞬間があるものです。
■私(鮒谷)にとっての
その瞬間は
「勤務先の倒産」
でした。
もちろんそのときには既に、
自分が組織人として
壊滅的に不適格、
と承知していたので
起業準備はしていました。
■ただ、副業で小遣い稼ぎはできても、
それを本業とするには
あまりにも脆弱な基盤しか持たず
能力も高めきれない状態のまま、
いきなり裸で外界に放り出されました。
■当時、大阪に住んでいましたが、
そのまま関西に住み着いていても
埒が明かないように思えたので、
シャ乱Qの『上・京・物・語』を
何度も聴きながら、特に
「So いつの日か『東京』で
夢かなえ」
の歌詞に心震わせつつ、
起死回生、一発逆転を目指し、
単身、東京に向かったのです。
■当時、通帳残高が
数十万円しかなかったので、
生きていくために
(というか、餓え死にしないために)
それこそ寝食を忘れて
馬鹿みたいに働いたもの。
■馬鹿みたいに働いた、
といっても、
当時は何をカネに変えたらいいのかも
ハッキリ定まっていなかったので、
とにもかくにも
「人と会いまくる」
ことだけに全精力を注ぎました。
■来る日も来る日も、明けても暮れても、
寝ても覚めても、
人と会う、人と会う、人と会う、、、
を繰り返す。
このときの行動量は
振り返ってみても
「あれだけは
二度と繰り返したくない」
と思うほどのものでしたが、
やがて、その大量行動が
徐々に実を結ぶこととなりました。
■この頃のことを振り返るたび、
ディカプリオ主演の映画
『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
を思い出すのです。
映画の中で、主人公の親父が、
ロータリークラブの場で
こんなスピーチをしていました。
「クリームがいっぱいに入った
バケツに2匹のネズミが落ちました。
最初のネズミは
すぐに諦めて溺れました。
2匹目のネズミはあきらめず、
もがきました。
すると、クリームはバターになり、
ネズミは助かりました。」
■あのときの私(鮒谷)は、
間違いなく
「2匹目のネズミ」
でありました。
もう二度と繰り返したくないくらい、
眠くて、辛くて、過酷な期間でしたが、
ただただ、あきらめずに
もがき続けたら、本当に
「クリームはバターになり、
助かった」
のです。
■人間、やればできるもの。
こうして私(鮒谷)は
地獄の淵から這い上がり、
なんとか人間界(?)に
戻ってくることができましたが、
この大量行動を支えたのが
「その直前に集中学習した、
コミュニケーション能力」
でありました。
■実は当時、勤務先が倒産しても、
すぐにお払い箱になったわけではなく、
以降、約半年の間、
「残務処理という名の敗戦処理」
の役目を頂戴していたのです。
とても気の重い役割で、何度、
バックレようと思ったかしれません。
■その頃、私(鮒谷)は、
チャネルセールス(代理店営業)の
担当だったのですが、
ほかでもない大阪の、熱く濃い
(というか、声がでかくてとにかく怖い)
中小企業の社長たちに対して
「会社が潰れたので、
お金(コミッション)は払えません」
ということをお一人、お一人に
伝えていかねばならない、
そんなお仕事に
従事しておりました。
■会社が潰れたから払えません、
というのは
状況としてやむを得ないし、
契約書にも明記されており、
しかも私(鮒谷)には、
直接の責任はなにもない。
だから私としては建前論を、
テープレコーダーのように
繰り返すしかありません。
■しかし当然のことながら
お客さまは、
会社存続ならびに
雇用の問題があるわけですから
「こうなったので払えません」
といったところで
「はい、分かりました」
などとは、心情的に通るものでも
ありません。
とにもかくにも
「約束していたカネは払え」
の一点張り。
■なんども事務所まで
「鮒谷を出せ!!!」
と暴れ込まれたし、
机を叩くのはもとより、
座っている椅子を蹴られたり。
■そのとき、当時の大阪事務所の
責任者(O氏)は、
お客さまの剣幕にビビったのか、
敵前逃亡して
何の対応もしてくれず(恨み骨髄)、
私一人が、相手社長(&部下)と
向き合わなければなりませんでした。
■この仕事が本当に、
憂鬱で、憂鬱で、憂鬱で、憂鬱で、
いつバックレてやろうか、
いつバックレてやろうか、
いつバックレてやろうか、
と自問自答を繰り返す
毎日でした。
■ただ、ここで敵前逃亡するわけには
いかないという、
最後の良心というのか、
けじめというのか、
使命感というのか、
はわずかに残っており、
すんでのところで
踏みとどまりました。
■このやり取りの真っ最中、
東京から国内全体の営業責任者であった
Kさん(女性)が、
超多忙な中、見るに見かねて、
わざわざ大阪までお越し下さり、
激怒されているお客さまと
真正面から向き合って下さったのは、
男前で、格好良く、
今でも懐かしく思い出されます。
(あまりに対照的であった
O氏の態度とともに(憤怒))
■そんなお客さま方との板挟みが
数カ月にわたって続き、
どうにもならない状況を
どうにかしなければと思い、
私(鮒谷)はいよいよ本気で
「自身のコミュニケーション能力を
高めなければ」
と思うようになりました。
逃げてばかりでは
事態は悪化するばかりだから。
■こうして、
毎週の休日を利用しては新幹線に乗り、
(大阪から)東京まで足を運び、
コミュニケーション関連の
様々なセミナーに通い続けたのです。
もちろん、その合間には
大量の関連書籍も読みました。
かなりのお金も使いました。
■この頃からようやく、
自分が仕事の出来なかった原因は、
他者にあるわけではなく、
自分の能力にあるわけでもなく、
「自分以外の人と良好な関係性を築く
能力が決定的に乏しく、
さらには、そもそも、
築こうともしてこなかったこと」
にあると気づいたのです。
(本当に遅ればせながら、なのですが)
■この集中学習の期間に、
ロイス・クルーガーさん
(スティーブンR.コヴィー博士とともに、
フランクリン・コヴィー社を築いた
共同経営者)
※残念ながら本年(2023年)2月に
お亡くなりになられました
のセミナーを受けたことが、
私(鮒谷)にとっての
ターニングポイントとなりました。
■たしか、その日は終日のセミナーで、
午前の休憩が終わった後、
(他の人に席を取られぬよう)
全力疾走でロイス・クルーガーさんの
真正面の席を陣取り、
一緒にランチを取りながら、
「現下の状況に対して、私(鮒谷)は
いかに対応すべきでしょうか?」
と質問したのです。
■忘れもしません、
彼はランチ休憩の時間を
まるまる使ってくれて、私(鮒谷)に
「コミュニケーションの真髄とも言える、
あるパラダイム」
について、語ってくれました。
■その話を聞いたとき
「目からウロコが落ちる」
とはこのことか、
という体験をさせてもらえました。
■当時、
お客さまとの打ち合わせは毎度、
録音されているのは当然として、
脅し、すかし、なだめの
コンボが繰り広げられ、
ときに怒鳴られ、机や椅子を
叩かれたり、蹴られたり、
懇意にしているメディアに
(表に出せぬ)情報を流すぞ、
といった圧とも向き合い続け、
けっして言質を取られぬよう、
ご機嫌を取り結びつつ、
コミュニケーションを図ろうとして、
苦しくて、逃げたくて、たまらなかった
それまでのことが嘘のように
「よし、いっちょう、
やってやるか!」
という勇気と元気が
腹の底から湧いてきたのです。
(これぞ真のコンサルティング!!)
■大阪に帰り、早速それまでの、
ひたすら逃げようとしたり
責任転嫁しようといった姿勢を封印し、
お客さま、ならびにお客さまの苦悩や
怒りと真正面から丁寧に向き合う、
ことを自らに課しました。
■その効果はてきめんであり、
また絶大でありました。
それほどの間をおかずに
関係性が良化していき、
最後には、
(当時、私はまだサラリーマンでしたが)
なんと私(鮒谷)に大クレームを
入れ続けていた経営者から
「コンサルティングの依頼」
を頂戴するようになったのです。
もちろん有料です。
■これが職業人としての
私(鮒谷)にとって、
遅咲きではありましたが、
初めての成功体験。
■そんな出来事の数カ月後に、
(いよいよ残務処理も終わり、
会社からお役御免となり)
上京したわけですが、
未だ何者でもない
私ではありましたが
「修羅場において、
練習なく、いきなり実地本番の、
緊張感あふれるコミュニケーションで
事態を劇的に好転させられた」
という一つの成功体験は、
前に進む勇気
(見ず知らずの人とも積極的に交わり、
関係を紡いでいこうとする意思)
をもたらしてくれました。
■こうした背景があったからこそ、
上京するとともに、
来る日も来る日も、
明けても暮れても、
寝ても覚めても、
人と会う、人と会う、人と会う、、、
を繰り返すことができたので
ありました。
■先日来、ご案内してきた
「同床異夢音源」
は、
実に、上に記した
ロイス・クルーガーさんから教わった
「コミュニケーションの真髄」
を私(鮒谷)なりに、長年に渡って
実践し、振り返り、改善し、
を重ねていく中で編み出した知恵を、
3時間近くの音源として
封じたものとなります。
■こうした話をお聴きになれば、
私(鮒谷)が昨日、今日、
コミュニケーションについて学び、
体系化に取り組み始めたという
底の浅い話ではなく、
この原体験を旨にして、
20年以上の長きに渡り、
ひたすら修練につとめてきたことを
ご理解頂けるのではないでしょうか。
■実際、あのシチュエーションにおいて
「対人折衝能力
(コミュニケーション能力)」
を一気に引き上げられるか否かは、
私(鮒谷)にとって
死活問題でありました。
■お客さまは一刻の猶予も許されぬ
(それゆえ、私も先送りして
逃げることができない)
状態でしたので、
真剣に学んだことを
次のミーティングで活用し、
また東京に行って学んだことを
次のミーティングで使ってみて、
を繰り返す中、
緊張状態マックスの
緊急事態だったからこそ、
10倍速、100倍速で、
コミュニケーション能力を高めていけた、
のだと思っています。
■こんな経緯を経て、劇的な
「コミュニケーションについて学び、
身体知化できたら、
こんなに人生も仕事も変わるのか」
という驚きを経験したから、
東京に移ってからも、
ひたすら考え続け、学び続け、
改善し続けてきて、今がある、
と思っています。
■その延長線上に
現在、私(鮒谷)が行っている、
たとえばマーケティングやセールス、
コピーライティングの成果があったり、
個別コンサルで一定の価値を
お渡し続けられる、
といったことが間違いなくあると
思っているのです。
■最後に、
ロイス・クルーガーさんに教わった
「コミュニケーションにおける真髄」
ですが、
これについては残念ながら、わずかな
誌面でお伝えしきれるような話ではなく、
たとえ記しても誤解を生じさせてしまう
可能性も十分にあります。
それゆえ3時間近くに及ぶ、
音源としてリリースしている、
とご理解頂けましたら幸いです。
■もし、ここまでの話を読み、
鮒谷が語っているところの
「コミュニケーション」は、
あなたが考えているところの
「コミュニケーション」
とは、まるで異なるように思われたと
するならば、
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■以上の話について
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