2019年11月30日土曜日

No.7【絶対の幸福とは?+ついに休刊・有難うございました】(生きる意味)

こんばんは。長南です。
今回で、この508号のメルマガをもちまして、
一区切りということで、
このメルマガ休刊にしようと考えています。
それについては編集後記で。

さて前回は、苦悩の根元である無明の闇が破れると、
絶対の幸福になれるという話をしました。

では、絶対の幸福とはどんな世界なのでしょうか?
そして、絶対の幸福になると、
私たちを煩わせ、悩ませる、
煩悩はどうなるのでしょうか?

今回は、絶対の幸福の世界について
お話しします。
最後ですので真剣にお読みください。

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11月30日 508号 ステップその7
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■絶対の幸福・煩悩即菩提とは?
∽…∞…∽…∞……∽…∞…∞

無明の闇が一念で破れると、
絶対の幸福になれます。

それはどんな幸せな世界なのか、
煩悩は一体どうなるのかというと、
煩悩即菩提となります。

煩悩即菩提の「即」とは一念です。

一念でそのまま、
ということです。

「煩悩」とは、
欲とか、怒りとか、愚痴の心とか、
私たちを煩わせ悩ませるものが
108あります。

その108の煩悩が、
そのまま菩提に変わるということです。

「菩提」とは、
喜び、幸福ということです。

そう聞くと、
煩悩なくなるのかなと思いますが、
違います。

煩悩のあるままが、菩提になり、
その菩提がそのまま煩悩なのです。

煩悩がなくなるのではなくて、
そのままありみます。

「即」は、そういうことを表しています。

▼それを親鸞聖人は和讃に
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罪障功徳の体となる
こおりとみずのごとくにて
こおりおおきにみずおおし
さわりおおきに徳おおし
------------------------------------------------------------
と言われています。

「罪障」とは、煩悩のことです。
その罪障が、功徳の体となる。
「功徳」とは幸福のことです。

煩悩がそのまま喜びの元となるということです。

「体となる」とはどんな関係かというと、
次に「こおりとみずのごとくにて」
と、氷と水にたとえて教えられています。

「こおりおおきにみずおおし」とは、
氷が大きければ水も多くなる
ということです。

氷が小さければ水も少しになりますし、
氷が大きければ、水の量も多くなります。

それと一緒だ、と教えられています。

借金がそのまま貯金となる。
10万円借金持ってる人は、
そのまま
10万円の貯金になります。

100万円借金持ってる人は、
そのまま
100万円貯金になります。

たくさん借金がある程、
たくさんの貯金になります。

それを親鸞聖人は、
罪障が大きければ大きいほど、
功徳も大きくなるとたとえられています。

このたとえが煩悩即菩提と少し違うのは、
借金が貯金になったら、
借金はなくなりますが、
煩悩は減りもしなければ無くもなりません。
そのまま菩提となります。

▼こう言うと、
「なんだ、じゃあそのままでいいんですね☆」
という人が、ときたまあるのですが、
煩悩即菩提は、
「そのままでいいんだ」
ということではありません。

そのままでいいのなら、
仏教を聞く必要がないですよね。

また他にも、
「なるほど、じゃあこれからは煩悩即菩提を心がけます」
という人もありますが、
心がけたからといって、
できるものではありません。

比叡山で修行している人たちも、
長期間の難行苦行をもってして、
できた人がいませんから。

煩悩即菩提は、
無明の闇が破れた人は、
体験できます。

それからずーっと
菩提がそのまま喜びのたねに
なるようになります。

だから、苦悩の根元は、
煩悩ではなくて、無明の闇なんだと
仏教では教えられています。

無明の闇が一切の苦しみの元ですから、
無明の闇が破れれば、煩悩即菩提となって
「人間に生まれてよかった」
という生命の歓喜が起きます。
ですから、一番大事なのは、無明の闇が破れたかどうかです。

▼では、どうすれば無明の闇は破れるのかというと、
仏法は聴聞に極まるの一本道です。

これまでお話ししてきた通り、
聴もきくなら聞もきく、聞く一つで、
無明の闇は破れます。

一日もはやく無明の闇が破れるところまで
聞き抜いて頂きたいと思います。

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■編集後記
∽…∞…∽…∞……∽…∞…∞

無明の闇が破れるには、
聞く一つです。

しばらく前、
その聴聞のポイントについて
「水よく石をうがつ」
というたとえでお話しいたしました。

やわらかい水が、かたい石に穴をあけるように、
同じことを重ねて重ねて聞くことが大切、
ということです。

そういうと、
もっと新しい、色々なことを知りたいのに、
どうして同じことを聞くのが大切なんですか?
という疑問が起きると思います。

これは非常に重要なご質問です。

ここに、
仏教と、
仏教以外のセミナーの
目的の違いがあります。

仏教以外のよくある普通の講演やセミナーでは、
知識や技術を習得するためとか、
思索を深めるためだと思います。

その場合は、同じ話を聞いていても
知識は増えませんから、
それほど効果的ではないと思います。

ところが仏教を聞く目的は、
知識を増やして思索を深めるためでもなければ、
技術を学ぶためでもありません。
絶対の幸福になるためです。

幸福というのは、知識や技術や思索ではなれません。
幸福は心の問題なので、心が変わらなければ
幸福にはなれません。

その点、知識が増えるのと、心が変わるのは違います。
しかも新しい知識や色々なことを聞きたいのは、
知識欲なので、限りがありません。

何回か前のメルマガでお話ししたように、
欲望を満たそうとしても、際限がないので、
その方向には、これで心から安心したとか、満足できた
ということはないのです。

ただ、新しいことを聞きたい人は特に、
本当に頭が良かったり、知識が豊富だったりします。

そのため、自分の理解に自信を持っているときが
よくあります。

中には、
「仏教ではそうかもしれないけど、自分はこう思う」
などと、お釈迦さまと対等かそれ以上みたいな
オーラが発せられていることもあります。

世界の三大聖人と言われるお釈迦さまを超えていたら
人類史上トップレベルの
お考えとお徳をお持ちの方かもしれないですが、
なかなか自分がそうとは思えません。

仏教の教えは底知れず深いのに、
その理解がまだ浅い可能性も考えて
まずは、仏教に何が説かれているのか
よく理解することが重要ですね。

そして、その深い深い仏教を聞いていくと、
今まで聞いて理解してきたことが
正しいと思っているのですが、
真剣に聴聞すると、
今までよく聞いてきた話なのに、
「こんなこととは今日初めて知らされた」
ということがあります。

これは、話が変わったのではなくて、
聞いている人の心が変わって
一歩進んだ、ということです。

それで、
「こういう理解で正しいと思っていたけど、
 実はこういうことだったのか……」
と知らされるわけです。

それは、最初は問題になっていないことでも、
仏教を聞いて心が変わってくると、
問題になってきます。

たとえば、ほとんどの人が、
100%確実にやってくるのに、
死をそれほど問題と思っていないですよね。

今日のメルマガの内容でも、
仏教を聞いて無常観や罪悪観が深まってくると、
まったく違って聞こえますよ。

ちょうど電車が走ると、
窓から見える景色がかわってきますが、
止まっている電車だと、
見える景色は変わらないようなものです。

自分が正しいと思っていると、
進歩がないので、そこにとどまってしまいますが、
心が変わって行くと、
同じ話でも、まったく違って聞こえてくるのです。

ですから蓮如上人は、
さらにはっきりと
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一つことを幾度聴聞申すとも、珍らしく、
はじめたるようにあるべきなり。
(御一代記聞書)
------------------------------------------------------------
と教えられています。

同じ一つのことを聞いて、いつも初事と聞きなさい
ということです。

これは話が変わったのではなくて、
聞いている人の心が変わったということです。
そういう真剣な聞き方しなければなりませんよ、
ということです。


……ここまでメルマガを読んで来られた方なら、
おそらく本当の生きる意味と
それを果たす方法は
大体ご理解頂けていると思います。
あとは実践して絶対の幸福になって頂くだけです。

今回の7回の連載と、その編集後記で、
お伝えすべきことは一通りお伝えできたかと思います。

このメルマガはこのあたりでしばらく休みますが、
ユーチューブでもワンポイントレッスンを配信していますので、
ぜひチャンネル登録して続けてお聞き下さい。

https://www.youtube.com/user/RyoBuddhism?sub_confirmation=1

それではこれまで長らくメルマガをお読みいただき、
どうもありがとうございました。

今年ももう12月で、寒くなりますが、
お体くれぐれも大切になさってくださいませ。


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発行:長南瑞生(中村僚)
生きる意味をすべての人へ
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