こんにちは。私は「子供たちの道は開ける!勉強のコツと学習計画!」を
書いている渡辺かざんです。
ここでは私の20年の指導経験をもとに、子供たちが失敗を克服しながら、
これから進む道を切り開いていけるよう、いっしょになって考えます。
何かひとつはみなさんの参考になることがあるかもしれません。
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<第120回、試験前、ワンポイントアドバイス>
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今日はこれから始まる2学期の中間考査に関連して、少しアドバイスを
したいと思います。
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<サボりながらの暗記に効果あり。>
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さて中学・高校の中間考査が始まります。今度こそはと、気持ちは
上向いていると思います。ここでアドバイス。暗記に関しては長時間の
集中学習は効果が半減します。試験前だからといって、暗記物に集中学習を
するのはよしましょう。暗記は分散学習に効果があるのです。
確かに数学の問題演習をしている時や古文や英語の解釈をしている時は、
ある程度長い時間の集中学習はかかせません。しかし暗記に限っては長時間
学習は逆効果なのです。15分暗記すれば5分休憩するような分散学習が
よいのです。
集中学習の場合、長時間おこなうのでプラスのように思えます。
ところが集中学習をすると疲労度が増します。そのため過労の状態では
覚えるどころか、思い出すことさえ困難になります。
この場合、長時間おこなうことがプラスでも、その疲労により同時に
マイナスになります。そして差し引きゼロといった結果になってしまうのです。
結局、暗記はサボりながらに分があるという事になります。実際、分散学習
なら2〜3倍の効果が期待できるでしょう。
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<試験答案、字がきたないのは要注意!>
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正しい答えが書いてあっても、字がきたないとよい印象をあたえません。
逆に字が上手な場合、内容までよいと思われるのがふつうです。
確かに答えが正しいければ、字が下手なのはかまわないと思うかも
しれません。実際、字が下手でも、先生は何とか読み取ろうとし努力は
します。しかしあまりに読みにくいと、減点される事も多いものです。
心理的に、ひとつの強い印象が、全体をおおってしまうような事を
ハロー効果といいます。このハロー効果が先生の心の中にうまれると、
字がきたない答案はそれだけで減点されてしまうのです。
少なくとも楷書で書く。解答枠内におさめる。消し残しがないよう、
答案はきれいに消す。日ごろから、これら最低限の気配りをした答案作成を
心がけるようにしましょう。
つまり、字がきたないよりきれいなことは、やはり得なのです。
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<学習では言葉の概念や用語の定義は大切です。>
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言葉の概念や用語の定義をはっきり意識する事は大切です。
確かに日常生活においては、言葉の概念や用語の定義をはっきり
させなくても、物事を区別することができるものです。例えば犬や猫の
概念がはっきりしなくても、だれも犬と猫を見まちがう人はいません。
しかし、こと学習に関しては、言葉の概念や定義がはっきりして
いないと、いつも間違った答えを出してしまいます。
例えば、日常生活では、外力が物体に働いてその位置を移動させれば、
仕事をおこなったといいます。ところが理科の学習では、物体に力を
加えてその力の向きに移動させた時にだけ、仕事をした事になるのです。
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(問題1) 2kgの質量を持つ物体を真上に100cm引き上げると、
物体にされる仕事は何ジュールか。
(答え1) 2ジュール
(問題2) 2kgの質量を持つ物体を真横に100cm動かすと、
物体にされる仕事は何ジュールか。
(答え2) 0ジュール
理科では(問題1)では仕事をした事になり、(問題2)では仕事を
しなかった事になります。
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このように日常生活でははっきりさせなくてもよいことでも、
学習においては、定義や概念をはっきりさせないと、問題でいつも
間違った答えを出してしまいます。これは学習をおこなう時、
十分注意を払わなければならないところです。
つまり学習の基本はまずは定義をはっきりさせる事です。
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<無口でまじめ。しかし質問はしないタイプ>
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無口でまじめなタイプ。言われたことは一通りこなします。だから
宿題や予習・復習はきちんとおこないます。しかし自分から友だちや
先生にわからないところを質問しません。そういうタイプの人は
どういう勉強法が向いているのでしょう。
なるほでこういう人は先生の言われた宿題や自分で予習・復習は
完全におこなうので、何も問題のないように思います。
しかしこのタイプの人は、実はあまり深く突っ込んで勉強は
していません。それは問題がわからなくても、先生や友達に聞いて
でも解決しようとはしないからです。
それでこのタイプの人は大勢の中で、なかなか勉強の成績をあげて
いくことができません。
こういうタイプの人の勉強法は、詳しい解説書つきの参考書や
問題集を併用するのがよいでしょう。今よりずっとよくなります。
また家庭教師や少人数の個人指導などが向いています。
つまり無口でまじめだが質問しない人は、わからないことを
解決する何か他の手段が必要なのです。
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<試験前なのに、家で勉強しない人がいます。>
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試験前なのに、家で勉強しない人がいます。ふだんからその人たちは
理解力があるほうです。しかし試験結果はいつも普通の成績のままで
パッとしません。
なるほど家で勉強しないから、塾に来るのかもしれません。こういう
人たちの成績は、大体ふつうを維持しています。普通の成績なので
それでよいともいえます。
しかしこのふつうという成績の範囲は実はとても広いのです。
今の絶対評価で3の成績なら、全体の70%くらいの人がいても
おかしくありません。
成績3の人たちは勉強してもしなくても、ふつうの成績なので、
自分に安心してしまっています。「普通の成績だからいいじゃない」
という感覚です。これが相対評価なら3ではなく2がつく
かもしれないのに。。。。
成績を上げるのに一番やっかいなのは、こういうふつうの成績を
とる人たちです。ふつうの成績が取れるのであれば、向上心を持って
勉強するなら、今の絶対評価では4や5の成績は十分とれるはずです。
しかしそれをなかなかおこないません。試験前は家でもほんの少し
やる気を出してみましょう。
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<編集後記>
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(論語から)
子日はく、「学びて時にこれを習ふ、また説ばしからずや。朋遠方より
来るあり、また楽しからずや。人知らずしてうらみず、また君子ならずや。」と。
(訳)
孔子がおっしゃる事には、学んで、機会があるたびに復習して体得する。
なんとうれしい事ではないか。友が遠くから訪ねてくれる。なんて楽しい事
ではないか。世の中の人が自分を認めてくれなくても。不平や不満を抱かない。
なんと君子(理想的な人格者)らしいあり方ではないか。」と。
『論語』は、短い言葉の中に、人間の生き方についての鋭い感覚や深い思索が
表れています。論語から何かひとつは自分の座右の銘にしたいものですね。
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