2017年6月23日金曜日

【絶対回避できない苦しみとできる苦しみ】(仏教を現代へ)

こんばんは。中村僚です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
夏至も過ぎて日が長くなりましたが、
いかがお過ごしでしょうか。

前々回から、世界200万部突破、
NHKクローズアップ現代でもとりあげられた
『サピエンス全史』という本をとりあげています。

最近は『まんがでわかるサピエンス全史の読み方』
という本が出たりして、まだ人気が続いていますね。

「人類250万年の歴史で、苦しみの量は減っていない」
ということが書かれているのですが、
今回は、その苦しみの減らない理由を
お釈迦さまはどのように教えられているか、
そして解決法はあるのか、
パート2をいきたいと思います。

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6月23日349号
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■【絶対回避できない苦しみとできる苦しみ】
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一体なぜ、人類発生から250万年経ち、
科学が進歩しても、お金や物が豊かになっても、
苦しみが減らず、幸せになれないのでしょうか。

約2600年前、仏教を説かれたお釈迦さまは、
いつの時代、どんな国に生活していようとも、
絶対避けることのできない苦しみが
8つあると説かれています。

これはあなたも人間である限り、
避けられません。

これを「八苦(はっく)」といわれますが、
前回は前半の4番目までの四苦(しく)について
お話ししましたので、
今回は
5.愛別離苦(あいべつりく)
6.怨憎会苦(おんぞうえく)
7.求不得苦(ぐふとっく)
8.五陰盛苦(ごおんじょうく)
についてお話しします。

▼5.愛別離苦(あいべつりく)

愛別離苦とは、愛する人と別離しなければならない苦しみです。
会者定離、会うは別れの始めといわれるように、
出会った人は、必ず別れなければなりません。

中学校や高校の友達は、
3年間は一緒ですので、仲良くなったり、
親友になったりします。
ところが卒業式には、
それぞれの進路へ旅立って行きますので、
別れの日となります。

子供が生まれると、約20年ほど育てますが、
やがて大人になると、巣立っていきます。

これは人だけではなく、
大事にしている物もそうです。

お金を使ったり、落としたりしたら、
大事にしていたお金と別れて行かねばなりません。
財布が限りなく薄くなってくると、寂しくなったり、
不安になったりします。

いつの時代でも、私たちは人間である限り、
色々なものを好きになったり、
愛したり、大事にしています。
その愛するものが、自分から離れていく苦しみを、
お釈迦さまは愛別離苦といわれています。


▼6.怨憎会苦(おんぞうえく)

怨憎会苦とは、会いたくない人や物と
会わなければならない苦しみです。

愛する人には、なかなか会えないのですが、
会いたくない人には、ばったりでくわします。

ストーカーになって待ち伏せしている人までありますが、
お目当ての人はいくら待ってもなかなか来ません。
その間に警察が来たりします。
怖いですね。

学生時代は、会いたくない人と会わなければいいのですが、
社会に出ると、そういうわけにはいきません。
会社の上司とは会いたくなくても毎日会わなければなりません。
そして次から次へと色々な問題が転がり込んできます。

女性が結婚して家に入ると、
姑さんと同棲しなければなりません。

さらに、結婚して驚いたこと、
ということで
「一番好きな人が一番嫌いな人になった」
と言う人があります。

そうなってしまった人も苦しいですし、
そんなこと言われるほうもかなりつらいですね。

会いたくない人や物と会わなければならない苦しみが
怨憎会苦ですが、これも人だけではありません。

人生の最後は、絶対死にたくないのに、
絶対に死がやってきます。
生まれたからには、必ず死ななければなりません。

これも、どんなに科学が発展し、ものが豊かになっても
命ある限り、なくすことはできない苦しみです。


▼7.求不得苦(ぐふとっく)
求不得苦とは、求めるものが得られない苦しみです。

私たちは何かを求めて生きています。
一番求めているのは、お金ですか?
それとも異性?

ノーベル賞目指している人は、
名誉求めて生きています。
毎日仕事で忙しい人は、
自由な時間を求めて生きています。

その人の価値観によって色々あると思いますが、
何かしら求めて生きています。

ところが、求めているものは、
簡単に手に入りません。

ノーベル賞は簡単にもらえないですよね。
好きな人も簡単に手に入らないです。

自分に絶対不可能なものは求めませんが、
簡単に手に入るものも求めないので、
自分にとってぎりぎり難しそうなものを求めて、
手に入らずに苦しみます。

どうしたらどうしたらと苦しむ。
これも、時代が進歩しても変わりません。
それをお釈迦さまは求めても得られずに苦しむ
求不得苦といわれています。


▼8.五陰盛苦(ごおんじょうく)

五陰というのは、心身のことですから、
肉体のことです。
肉体が盛んなるが故の苦しみで、
これまでの7つを総括されたものです。

1.生苦(しょうく)
2.老苦(ろうく)
3.病苦(びょうく)
4.死苦(しく)
5.愛別離苦(あいべつりく)
6.怨憎会苦(おんぞうえく)
7.求不得苦(ぐふとっく)
8.五陰盛苦(ごおんじょうく)

これを四苦八苦といいます。
人間である限り、誰しも逃れることできません。

この8つの苦しみがなくならないので、
『サピエンス全史』に言われように、
どんなに科学が進歩しても、経済が発展しても、
苦しみはなくならないのです。

ではどうすればいいのかというと、
これから大事なことをいいます。


▼2つの苦しみ

仏教では、これらの四苦八苦は「枝葉の苦しみ」であり、
これと別に、「根本の苦しみ」があると教えられています。

四苦八苦はなくすことができませんが、
その根本の苦しみはなくすことができます。

その根本の苦しみさえなくせば、四苦八苦あるがままで、
人間に生まれてよかったと大満足できる、
絶対の幸福になれると仏教では教えられています。

『サピエンス全史』には、
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仏教は幸福の問題を重要視し、二千五百年にわたって、
幸福の本質と根源について、体系的に研究してきた。
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とまでは書いてありましたが、
その内容は分からなかったようですので、
このメルマガで公開したいと思います。

長くなりますので、それは次回のメルマガで。
お体くれぐれも大切になさって下さいませ。


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発行:中村僚(長南瑞生)
生きる意味は仏教に学びなさい
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