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令和6年8月12日 平成進化論 7653号
■危機管理態勢の更新に役立った、
何冊かの本のご紹介
有限会社セカンドステージ代表取締役
京都大学大学院在籍
鮒谷周史(ふなたにしゅうじ)
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<鮒谷の活動ダイジェスト>
■今日は『文藝春秋9月号』から読み始める
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■こんばんは、鮒谷です。
本日も身の危険を感じるほど暑い上に、
当面、外出して危険に巻き込まれる
可能性もできるだけ下げたいので、
事務所にこもって読書三昧。
■今日は『文藝春秋9月号』からの
スタートでした。
前財務官、神田眞人さんの寄稿が
巻頭特集(?)。
これは読まないわけには
いかないっしょ。
いろいろ思ったことはありますが
ここでは書きません。
■芥川賞2作も載っていますが、
そちらはこれから読みます。
先に受賞者インタビューを読みましたが
これは毎年、面白いですね。
なんなら作品よりも
面白いことも(失礼、、)
■今年は朝比奈秋さんのインタビュー
『医学部へ行ってこれは違うなと気づいた
湧いてくる物語には抗えない』
が個人的にヒットしました。
■特に以下の部分とか。
(ここから)
---------
──物語が浮かんだら書くしかない?
朝比奈
「あなたの燃える左手で」は、何回も書き直して、
八年近い長い年月をかけて完成させたのですが、
その時にすごくスッとして、もう二度と、
あの物語のことが浮かんでくることもない、
よかったと心から思いました。
でも、その一週間か二週間後に違う物語が
浮かんできた時にうんざりしたというか……。
常に何個か書くものを抱えているんですが、
大きい小説が消えて、楽になって、
すごく気分が晴れやかだったのが、
少しして、また新しく
パッと小説が思い浮かんできた。
それが「あなたの燃える左手で」が
占めていたスペースに丸々流れ込んできたので、
「ああ、次に書くことになるのはこれか」と
思って、本当にうんざりした記憶があります。
---------
(ここまで)
■小説とメルマガネタでは
質・量ともに負担が違い過ぎるので、
同列に論じると「一緒にするな!」と
叱られるかもしれませんが、
どれほど眠くても、
面倒だなと思っても、
浮かびあがった日記のアイデアを
そのまま過去に流すことはできない、
というか、したくないので、
「うんざりしながら書く」
ことは私(鮒谷)にも、
確かにあるんですよね(汗)
■特に書き終えて、
ほっとした瞬間に次のメルマガネタが
降りてきたときとか、
心の底から愕然とします(笑)
いつもそうだというわけでは
ありませんが。
『文藝春秋2024年9月号
第171回 芥川賞発表 受賞作2作全文掲載』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/B0DCG9Z5LX/2ndstagejp-22/ref=nosim
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<今日のピークパフォーマンス方程式>
■危機管理態勢の更新に役立った、
何冊かの本のご紹介
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■昨日は、
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『身銭を切れ
「リスクを生きる」人だけが知っている
人生の本質』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/447810381X/2ndstagejp-22/ref=nosim
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『カオスの帝王:
惨事から巨万の利益を生み出す
ウォール街の覇者たち』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4492371362/2ndstagejp-22/ref=nosim
---------
という2冊の本を紹介しつつ、
南海トラフ地震に(間接的に)
関連する話を書きました。
■書いていて思い出したので
今日、ご紹介したいと思ったのが、
先日来、
何度かメルマガで取り上げた
---------
『政府債務』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4492733639/2ndstagejp-22/ref=nosim
---------
という本。
■日本で大災害が起きたときの
経済的、財政的なリスクの
シミュレーションが記載されていたのですが、
その一部を以下にご紹介。
※画像から文字を起こしたので
一部、変換ミスがあるかもしれませんが
ご了承ください
(ここから)
---------
まず、災害についてであるが、
言うまでもなく日本は災害大国であり、
プレート境界に位置するために
地震多発国であると同時に、
多くの活火山を持つ火山列島である。
加えて、太平洋において発生する台風の
進路にも位置しており、水害大国でもある。
中でも、地震の被害が近年の日本の
自然災害の中ではおそらく最大のものであろう。
過去30年ほどの間にも、
阪神・淡路大震災(1995年)と
東日本大震災(2011年)という、
金額ベースで数十兆円の被害規模に達するような
巨大地震が2つも発生している。
もちろん、金額ベースでの被害規模は、
災害の発生地域によって大きく異なってくる。
東日本大震災の復旧に費やされた
財政支出はGDP比で5%程度であったが、
同規模の地震と津波が首都圏や大阪、名古屋と
いった産業と人口の集積地域を直撃していたら、
被害総額と復旧費用ははるかに
大きな規模に達していたはずである。
その意味で、日本が今後想定すべき
最も甚大な被害をもたらしうる地震は、
言うまでもなく関東大震災である。
さらに複数の大規模地震が連続的に発生する
可能性があるとされる南海トラフ地震も、
その発生の仕方しだいでは関東大震災並みの
被害が発生することが予想される。
ちなみに1921年に起きた関東大農災
(以下、大正関東地震)と同規模の巨大地震が
首都圏で発生した場合の被害総額、
あるいは必要財政支出の規模は
どの程度のものになるのだろうか。
ちなみに、大正関東地感における被害総額は
GDP比で30%程度であった。
国の有識者会議が2013年に出した試算によれば、
マグニチュード7級の首都直下地震のケースで
経済被害総額が約95兆円、
すなわちGDP比で17%程度としている。
これが大正関東地震級の
マクニチュード8超の地震となると、
被害総額は160兆円、
GDP比30%弱に達すると試算されている。
現代日本においては首都圏への人口と
産業の集中が大幅に進んでいることを考えると、
本当にこの程度の被害でとどまるのか
疑問も生じるところではある。
また、南海トラフ地震についても、
連動して複数の地震が発生するようなケースでは、
被害総額は、マグニチュード8超の
大正関東大震災級の被害総額を上回る
220兆円に達するとの試算もある。
大正関東大態災と南海トラフ地農は
発生のメカニズムが異なる地震ではあるが、
それらが偶然、近接した時期に発生するという
可能性もまったくないとは言い切れない。
そういったケースまで考えれば、
地震という大災害に限ってみた場合でも、
日本が今後30年くらいの間に
負担することになるかもしれないコストは、
GDP比で50%を超えるような規模に
達する可能性も否定はできない。
もちろん、被害総額のすべてが
財政の負担になるとはいえない。
大正関東地態においては、
復旧のための中央、地方合計での財政支出は
8年間累計でGDPの10%程度であり、
被害総額の4分の1から3分の1が
財政の負担であった。
しかし、1995年の阪神・淡路大震災では、
被害総額は10兆円弱と試算されたが、
財政負担は国、地方の合計で被害総額と
ほぼ同規模の累計10兆円強に達した。
さらに2011年の東日本大震災では、
被害総額の試算が17兆円程度であったのに対し、
復興予算として最終的に財政負担になった
金額は(後略)
---------
(ここまで)
■いかがでしょうか。
大災害に物理的に生き延びるために
備えを厚くしておくのはもちろんのこと
(すでに各種備蓄は大丈夫ですよね?
万一、まだの方があれば、
網羅性とマニア性を兼ね備えた
『防災グッズ完全ガイド』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4801816010/2ndstagejp-22/ref=nosim
を見て、必要なものを
調達されると良いでしょう)
それに加えて、
幸いなことに生き延びられれば、
次に来る(かもしれないのは)
国家の財政破綻懸念の急浮上なんかも、
シミュレーションしておいたほうが
よいかもしれませんね。
■数年前、幸田真音さんの
『大暴落
ガラ-内閣総理大臣・三崎皓子』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4122068517/2ndstagejp-22/ref=nosim
を読んで、リアリティ度の高い物語に
戦慄した記憶がありますが、
もともと著者の幸田真音さんは
米国系銀行や証券会社で、
債券ディーラーや大手金融法人を担当する
外債セールスを経験されてきたガチの金融畑の方。
■2000年の『日本国債』で知られた方も
多いのではないでしょうか。
私(鮒谷)自身は、
前職(サラリーマン時代)、
当時の勤務先が彼女を講演会に
招いたことで存在を知り、
本を読むようになりました。
■それはさておき、彼女は
荒川の氾濫が国債・円の大暴落の危機に
つながるという話を
『大暴落
ガラ-内閣総理大臣・三崎皓子』
という小説で描いています。
※前作、
『スケープゴート
- 金融担当大臣・三崎皓子』
http://amazon.co.jp/o/ASIN/4122064716/2ndstagejp-22/ref=nosim
から読むと、なおよし。
■なかなかのリアリティがあり、
物質的な備えの次の、
経済的、社会的な備えを固める上での、
シミュレーションのための格好の教材と
思いながら読んだ記憶があります
幸田さんの他の本も含め、
いずれもお勧めです。
■本を読む時間がなければ、
せめて国土技術研究センターの
以下のレポート(インタビュー記事)、
https://www.jice.or.jp/cms/kokudo/pdf/tech/reports/32/jice_rpt32_04.pdf
などを読まれておくと
良いかもしれません。
災害と情報についてのお話です。
■ここまであれこれ、
長々と書いてきましたが要するに、
できる限り想像を広げて、できる備えは
平時のうちにやっておきましょう、
という、
いつも書いてきた通りの話を
繰り返しているだけなんですが。
■とはいえ、
「分かっている」
といっている人の中でも
それぞれ理解の解像度は異なるし、
それによって備えの厚さも
異なってくるはずです。
■私(鮒谷)自身は、
「やってもやってもキリがない」
とは思いつつも、
「やった分だけ間違いなく、
生存確率は有意に高まる」
という確信もあるので、
この手の話を書くときには、
もし同じ思いを持たれている方の
参考になればという思いで、
お伝えしています。
■こうした話を伝えることで、
(すべて事後になってからの話では
ありますが)
万一の際に、一人でも、
命を守ることができた、
その後の生活防衛を行えた、
ということがあれば、
発信してきた甲斐があった、
というものです。
■そのとき、当の私(鮒谷)自身が
この世からいなくなっていたり、
生活が成り立たなくなって
しまっているのは悲しいので、
こうした発信をするたびに、さらに
備えを更新することにも努めています。
■今日も人生とビジネスを
楽しみましょう!
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┃ ┃
┃【今日のピークパフォーマンス方程式】 ┃
┃ ┃
┃ ■危機に備えようと思っても ┃
┃ 入力が乏しければ解像度が上がらない。 ┃
┃ ┃
┃ ■解像度が上がらなければ ┃
┃ 適切な準備も行えないだろう。 ┃
┃ ┃
┃ ■備える精神と入力と実践、 ┃
┃ これら3つが揃って初めて、 ┃
┃ ┃
┃ 「最低限の備えが可能となる」 ┃
┃ ┃
┃ のではないだろうか。 ┃
┃ ┃
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音源購入をご検討下さっている方は
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