だいちゃん、ウマがはしんないんだよ。(某社社長)
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こんにちは。私は「子供たちの道は開ける!勉強のコツと
学習計画!」を書いている渡辺かざんです。
ここでは私の20年の指導経験をもとに、子供たちが失敗を
克服しながら、これから進む道を切り開いていけるよう、
いっしょになって考えます。
何かひとつはみなさんの参考になることがあるかもしれません。
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前回は「学力アップノート術」について書きました。今回は
その中でも科目を絞って、「数学演習ノート」について
少しアドバイスしてみたいと思います。
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<第133回、「数学演習ノート術」>
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数学の場合、板書される内容が公式の導入や例題解説などの
演習形式が多く、書くノートは数式の羅列になってしまいがちです。
さらにそのノートに続けて問題演習をおこなっていくと後から
見直しをおこなおうと思っても、ほんとうにノートが見づらく
なってしまいます。
そのため数学のような演習形式のノートは、演習をおこなった後は
一度も見ない人が多いのではないでしょうか。
中にはルーズリーフに板書された内容を写し、その後演習を
おこない答えが出るとその結果だけを残し、「お役ごめん」
とばかりにそれを捨ててしまう人もいます。
また計算はメモ用紙に行い、それが終わるとポイと捨ててしまう
人もいるかもしれません。
みなさんは理科や社会の暗記科目のノートなら色とりどりのペンで、
見やすいノート作りをきちんと行なっていると思います。
しかし数学のような演習ノートではこれと同じようには
行なわれていないのでは・・・・・・・。
実はこういうのは非常にもったいない話です。学習とは
そのときだけ理解すればよいというものではありません。
理解した事を定着させ、自分の記憶のなかに残してはじめて
次に生かすことができるのです。これは数学でも同じです。
それでは学力アップにつながる「数学演習ノート術」について、
箇条書きにして見ていくことにします。
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1、 右を大きく空ける「余白術」
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右ページをまるまる空けるか、ノート1ページの真ん中に
縦線をいれ、右半分を余白にします。
そしてこの余白には類題や解説を書いていきます。
また左側に書き込んだ問題をもう一度解いてみたいときに
使ってもよいでしょう。
さらに左側に問題を解き、右側余白にはその計算を
計算用紙代わりに書き込んでもよいのです。
余白が足りなくなったときは、ルーズリーフや付箋を切り、
それを貼って余白を継ぎ足してもよいのです。
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2、 図や表を大きく書く「視覚術」
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数学の場合、グラフ、平面図形や場合わけのパターンなど、
描くべきものはたくさんあります。図や表は大きく書かないと
ごちゃごちゃして見にくく、問題を解くのに使いにくくなります。
例えば図形問題で、三角形に問題を解く補助線を入れると、
図が小さいだけで何がなんだかわからなくなってしまいます。
これでは解ける問題も解けなくなってしまいます。
図や表の大きさの目安は「数式:図・表=1:1」の割合で
描く事です。これは試験の答案作成でも同じです。
視覚で解く問題には特に有効です。
また何よりノートを後で見直すときには効果を発揮します。
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3、 まちがえた記録を残す「記録術」
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数学の場合、まちがえたところをきれいに消しゴムで
消してしまう人がいます。これはもったいない。確かに
消しゴムで消したほうがノートはきれいに見えます。
しかしこれは実力アップにつながりません。
間違ったところを記録に残しておく事は 「自分の
ミスしやすいところ」が後から見て容易にわかる事になります。
自分がうっかりミスしやすいその弱点を知る事につながるのです。
また自分がどれが解けてどれが解けないかも、後から見て
一目でわかるようになります。「できる問題」は何度行なっても
できるものです。問題なのは「できない問題」をできるように
する事です。
尚。まちがえたところを訂正するときは「なぜまちがえたか」
の理由も書いておくとよいでしょう。解き方があまり上手でない
場合は別解も書いておくと、よりよい解法が身につきます。
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4、問題は必ず書く「記述術」
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数学ノートを覗いてみると、問題番号だけ書いてあって、
後で見直したときどの問題がどの解答なのか非常に見にくく
なっている人がいます。
多分この人たちはノートに書いたときだけでその学習は
終わってしまい、おそらくそのノートを後で一度も
見直さない人たちだと思います。
また問題を写している時間がもったいないと考えて
いるのかもしれません。時間がないのであればコピーを
貼り付けてもかまいません。
ノートは「後で見直すべきもの」という観点からすれば、
問題を書くことは当然行なうべき事です。逆に後で見直す
ときには大幅に時間が削減できます。復習の時間が少なくて
すみます。
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5、 根拠を明確に示す「解答作成術」
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私が以前、「Z会の赤ペン先生」を行なっていたときに
気づいた事は、成績がよい人の答案には必ず問題を解く
根拠が明確に示されている事でした。
中学生は証明・説明問題以外は答えだけが要求される
問題がほとんどなので、根拠を明確に示すことに慣れて
いないのかもしれません。
しかし高校生では、答案作成においてどんな問題でも
根拠を明確に示さないといけません。
数学だからといって、数式や記号だけではだめなのです。
根拠は言葉で示すか図・表などで示すかしなければなりません。
これは答案作成だけでなく、ノートに書く解答でも同じです。
日ごろから答案作成と同じようにきちんと書く習慣をつけて
おく事です。
そうすれば実際の試験でも、うっかりミスする事も防げ、
失点もなくなるでしょう。また後でノートを見直すとき
にも有効です。
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6、 テーマとまとめ「まとめ術」
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最後にその単元のテーマとまとめは必ず書くようにする。
ノートに演習で使った公式をまとめて書いておくのも
よいでしょう。
またその演習・単元で何を学んだのかを自分の言葉で
まとめて書くのもよいことです。
そうすれば後で見直したときに、そのときの事がすぐ
「想起」され、復習がスピードアップされます。
『理解』⇒「記憶」⇒「想起」⇒『記憶』⇒「想起」⇒
「記憶」⇒「定着」が速まります。
以上のような事に注意して数学ノートを作成していけば、
数学のような演習形式のものでも、暗記科目と同様に、
後で見直しやすくまた記憶に残りやすいノートが
できる事でしょう。
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<追記>
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高校生ならわかると思いますが、「数2」で出てくる
三角関数の公式の数はびっくりするほど多いですね。
大学受験まじかになっても、まだ公式が覚えきれて
いない人も多いものです。
そうならないためにも、日ごろから見直しが効く、
数学のノート作りはしておきたいものです。
あのびっくりするほどの数の三角関数の公式でも、
クリスマスツリー型にまとめておけば、覚えやすく
見直しやすくなります。
例えば「加法定理」を軸にして関連する公式を、
ツリーのように線で順番につないでノートにまとめて
いけばよいのです。
そういうことを日ごろから実行しておれば、受験本番の
いざという時にあわてなくてもすむかもしれません。
以上
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<編集後記>
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この間おこなわれた小・中学生の全国学力テスト、抽出方式に
変更しても小中学校の73%が参加したとの事。昨年トップ
クラスの秋田県や福井県などは100%参加です。
参加率は100%の県から最低の25.4%の県まで
いろいろですが、その率は高いという感じを受けます。
このテストの結果は今後の学力向上のために、解析され
生かされるといいます。
もちろん教育の結果はものさしで測れるものと測れないものに
分かれます。
しかしこの高い参加率から見ると、教育現場サイドでは
学力が測れるものなら測りたいと思っているのが本音なの
かもしれません。
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