こんにちは。中村僚です。
いつもお読みいただき、ありがとうございます。
里見浩太朗さんの最新映画『なぜ生きる』も
全国的に15日まで、
ほぼこの1週間以内に上映を終了します。
まもなく観られなくなりますので、
まだの方は一度は観ておいてください。
さて、今回は
人生の目的を果たしたらどうなるの?
です。
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7月9日311号
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■人生の目的を果たすとどうなるの?
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人生の目的というのは、
私たちは、何のために生まれてきたのか
何のために生きているのか、
なぜ苦しくても生きねばならないのか。
生まれてから死ぬまでの
人生全体の目的は何か、
ということです。
その答えを親鸞聖人の
『教行信証(きょうぎょうしんしょう)』には
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難思の弘誓は難度海を度する大船
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と記されています。
仏教では、人生を苦しみ悩みの波が次から次とやってくる
海にたとえて「難度海」といわれます。
その苦しみの絶えない人生の海を
明るく楽しくわたす大きな船がある。
この船に乗ることこそが、人生の目的だと
教えられています。
▼ではこの船に乗って、
人生の目的を果たしたらどうなるのでしょうか。
親鸞聖人は、このように言われています。
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大悲の願船に乗じて光明の広海に浮かびぬれば
至徳の風静に衆禍の波転ず(教行信証)
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これは、親鸞聖人の体験の言葉です。
「大悲の願船」とは、難度海を度する大船のことです。
この大きな船は、阿弥陀仏の大慈悲心によって造られた
本願の船ですから大悲の願船といわれています。
せっかく人間に生まれてきておりながら
何のために生まれてきたのか分からずに苦しんで、
やがて死んで行こうとしている私たちを見られて、
阿弥陀仏は、かわいそうだ、何とか助けてやりたいと
大慈悲の心を起こされて造られたのがこの大きな船です。
その大悲の願船に、親鸞乗ったと言われています。
乗ったのかどうかハッキリしないというものではありません。
難度海で苦しんでいた人が大船に乗ったら、
水際だって心が変わりますから、ハッキリします。
ハッキリする人もいればしない人もいるとか、
振り返ってあの時に乗ったんだろうとか、
無念無想ではないが三業にかからないというように、
ハッキリしないのは、乗っていないからです。
親鸞聖人はハッキリと、大悲の願船に乗った
と言われています。
▼では、大悲の願船に乗ったらどうなったかというと、
光明の広海に浮かんだと言われています。
暗い人生が明るい人生に
苦しい人生が楽しい人生に変わった
ということです。
「浮かんだ」ということは、
それまで難度海に沈んでおられたということです。
難度海の人生は、苦しみ悩みの暗い人生でしたから、
大悲の願船に乗ったところが
光明輝く明るい人生になったといわれています。
「広海に浮かんだ」というのは、広い人生になった。
ということは、それまで
あっちにぶつかりこっちにぶつかり、
難度海で苦しむ狭い人生だった。
それが、何ものもさわりとならない広い人生になった。
一切がさわりとならない無碍の一道へ出たということです。
▼それはどんな世界かというと、次に
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至徳の風静かに 衆禍の波転ず
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と言われています。
「至徳の風静かに」の「至徳」とは、
この上ない幸せです。
絶対の幸福に救い摂られ、
人間に生まれてよかったという喜びが、
風が静かにそよぐように常にある。
自分の罪悪が知らされていますから、
調子の順境のときは、
どんな悪果がかえってきても文句の言えない私が、
恵まれすぎていることに感謝せずに
おれなくなってきます。
次の「衆禍の波転ず」というのは、
「衆禍」は、色々のわざわいですから逆境のときです。
難度海を度する大船に乗せて頂いても、
ろくな種蒔きしていませんから、
苦しみの波は、次から次とやってきます。
ところが、それが「衆禍の波転ず」
衆禍の波が歓喜と転ずる
無碍の世界です。
このように、
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至徳の風静かに 衆禍の波転ず
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とは、順境のときは感謝、
逆境のときは懺悔となり歓喜となる
どっちになっても喜ばずにおれない
幸せの身になったというお言葉です。
順境でよし、逆境でよし、
順逆共によしの無碍の一道
何があっても崩れない絶対の幸福の世界に出られますよ
と親鸞聖人は言われています。
▼ではどうすれば大悲の願船に乗れるのか
といいますと、
仏法は聴聞に極まるの一本道です。
「聴聞」は、
聴もきく
聞もきく
聞く一つです。
ぜひ大悲の願船に乗せて頂けるところまで
仏教をお聞き下さい。
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■編集後記
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5月21日から、全国で上映された
里見浩太朗さんの映画『なぜ生きる』は、
まもなく15日に終わることが確定しています。
いざ急げ 弥陀のみ船の 通う世に
乗り遅れなば いかにわたさん
という歌もあります。
ぜひ最後に観てみて下さい。
上映館情報
http://nazeikiru-eiga.com/pc/theater.html
映画を見られた方からは、このような尊いご感想を
多数頂いています。
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難度海を渡す大船に、
いつどのような方法で乗れるのかな?と思いました。
パンフレットを読んで少し理解が進んだ気がします。
あれだけ多くの人が観に行っていることはすごいですね。
皆様がどうやって大船に乗ったのか、聞いてみたいです。
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勉強して来た事が、なお一層理解が深まった
気がしました。あーそうなんだ
そうだったのかと、気づきがたくさんありました。
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これまで学ばせて頂いた事、更に深く感じ入りました。
わが身に照らし合わせ、涙の止まることがありませんでした。
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中村先生のメール以前から拝読し、
「なぜ生きる」の映画も先生のメールから知ることが
できました。ありがとうございました。
しかしながら、幸せに生きる方法を頭では分かった
つもりでいるのに、日々苦しみから抜け出せずに
悩んでいるというのが正直なところです。
絶対の幸福を得られるようこれからも学んでいきますので
よろしくお願いいたします。
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蓮如上人の法話、「難思の弘誓は難度海を度する大船」は、
聴衆をひきつけ、これからも仏法を聞き続けたいとの思いをさせた、
魅力ある光景であった。
アニメの映像もしっかりしていて、理解することができました。
さらに声優のすばらしかったことも感激しました。
今回、中村先生にご紹介していただいたおかげで、
すばらしい映画に出逢うことができましたことに
感謝申しげます。
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若いころ法話で正信偈の赤い表紙のいわれを聴いていましたので
映画を楽しみにしていました。本光坊了顕が何故そこまでの
行動がおこせたのがと思っていましたが
無碍の一道の救われ決定してのことであったことを
確信しました。
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中学生の子供と見ました。固唾を飲んで食い入るように見てる様でした。
後日、学校で使う担任との連絡活動日誌に書いたらしく、
担任から詳しく感想文を提出するよう求められ書いたようです。
感心を持ってくれて少しでも生きることについて導き
糧になるものを得てくれたんだと嬉しく思いました。
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この映画が観れて本当によかったです。
ぜひ、もう一度観たいです。深く考えさせられます。
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すばらしいご感想をどうもありがとうございました。
ご覧になられた方には、
今日もお話しした絶対の幸福は、
どんな境地なのか、
どうしたら絶対の幸福になれるのか、
プレゼントがあります。
……プレゼントがあったのですが、
このプレゼントキャンペーンも
明日7月10日(日)に終わります。
まだもらっておられない方は、
早めに以下のページからご感想をお送り下さい。
http://meaning.main.jp/modules/inquirysp/index.php?op=28
(最近サイトの調子がよくないので、もし画面が真っ白になった場合、
サイト上の右上のお問い合わせを押して
もう一度このURLをクリックしてやり直してみてください)
それではお体くれぐれも大切になさってくださいませ。
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発行:中村僚(長南瑞生)
生きる意味は仏教に学びなさい
日本仏教アソシエーション株式会社
URL : http://japan-buddhism.co.jp
Email : support@all.buddhism.ne.jp
Youtube: http://www.youtube.com/user/RyoBuddhism
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