2010年2月11日木曜日

<第129回 国語作文のコツ>

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 こんにちは。私は「子供たちの道は開ける!勉強のコツと学習計画!」を
書いている渡辺かざんです。


 ここでは私の20年の指導経験をもとに、子供たちが失敗を克服しながら、
これから進む道を切り開いていけるよう、いっしょになって考えます。


 何かひとつはみなさんの参考になることがあるかもしれません。


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 前回は私立高校の入試が近いということで、各教科別の答案作成の注意点を
アドバイスしてみました。今日は公立高校入試に頻出の国語の作文について
アドバイスをしたいと思います。


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<第129回 国語作文のコツ>

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『文は人なり』という言葉があります。これは文章が単に言語能力
ばかりでなく、その人のすべてが表れるという意味です。作文でも
この正しく、わかりやすい文章を書く事が要求されます。

つまり自分の思うことを読み手に正確につたえる文章を書く事が基本です。

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まず文章を書く心得としては
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・ 難しい漢語や語句は使わない。

・ 読んでみて、ひびきのよい言葉を選んで使う。

・ 抽象的な言葉はなるべく使わない。

・ 立場を変えたり、新しい考えや事柄に入るときは段落を変える。

・ 文章に強弱の変化をつける。

・ 人をいやしめたり、読み手に不快な気持ちを起こさせるような表現を
使わない。

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次に作文を書くのに守りたい最低限の常識は
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・ 漢字は必ず正しく書く。

・ 仮名づかいは正確に。

・ 読点は適切な位置に。

・ 主語・述語は正しく対応。

・ 送り仮名もまちがえない。

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最後に『すっきりした文章』を書ためのコツは
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・ 一文に『主語─述語』の関係は一つだけ。

例文『我輩は猫である。名前はまだない。』

・ 長い文は二つか三つに分ける。

例文「私はとても健康だ。身長172センチ。ひょろっとして一見
ひ弱そうだが、これまで病気一つしたことがない。」

・ 文を分けるときは大切なことから。

例文「吾輩は猫である。名前はまだない。」と文を二つか三つに分けるとき、
   大事な事から書く事を心がける。

・ 文の終わりは明確に結ぶ。

例文「母はいまも看護師を続けている。」…(事実)
  「看護師の仕事は病人の力になれる尊いものだからだ。」…(理由)
  「病人の心を理解できる看護師になりたい。」…(考え)


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さて実際の国語の作文はどう出題されているのでしょう。それをちょっと
みてみましょう。
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・ 公立高校では7割以上の都府県で出題される。

・ 『条件作文』が多く、字数は150〜250字。

・ 配点は全体の2割前後で比重は大きい。

・ 採点は『原点方式』で進められる。

・ 2段落構成か3段落構成で書く指定が多い。

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そして作文には入試にはよく出るタイプがあります。そのタイプとは
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・ 体験を踏まえて書く問題。

・ グラフを読み取って書く問題。

・ 一方の立場を選んで書く問題。

・ スピーチ原稿や手紙を書く問題。

・ 意見に対する考えを書く問題。

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ここで作文の最も基本的な形である、2段落構成の文章を書く練習を
してみましょう。

入試では、1段落目と2段落目に各内容を指定され、その構成にそった形で
作文する事がよくあります。決められた形での作文なので、条件を
しっかり読み、そこから外れないように注意しよう。

この基本の形をマスターしておくと、その後、自分なりの文章の応用が
きくようになるので、2段落構成の作文には十分慣れておくとよいでしょう。

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<作文のポイント>
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・ あたえられたテーマと、決められた条件を必ず守るようにする。

・ どちらかの段落だけが長くなるといった事がないよう、バランスの
とれた構成にする。

・ 1段落目と2段落目のつながりに注意する。1段落目の内容を2段落目では
しっかり受けて書くようにする。

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<例題>
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「敬語」を使用したときの自分の体験などの例をあげ、その体験などから
感じたり考えたりしたことを、作文の注意事項にしたがって作文しなさい。

★ 2段落構成にすること。

★ 第1段落には、自分の体験などの例をあげ、第2段落には、体験などから
感じたり考えたりした事をまとめて書くこと。

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(作文の手がかり)
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1、 まず自分が経験した具体的な事実を集めてみよう。筆者が体験した
時期などが不 確定だと、その作文を読んだ人はその時の状況が
つかみにくく、筆者の顔が浮か んでこなくなってしまいます。

2、 体験を通じて『考えた』だけでなく、これからそれをどのように
生かすかという、 自分のこの先の姿を提示しましょう。

(1) 『敬語』についての体験
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・ いつのことか{1年くらい前のある日曜日}

・ 場所はどこか{自宅}

・ 誰が体験したのか{自分}

・ どんな体験をしたのか{お客に対してお茶を勧めるときに、
「どうぞ、いただいてください。」と誤った敬語を用いてしまい、
父に注意された。

(2) その体験から、「敬語」について考えること
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・ その体験をしてはじめてわかったこと。{敬語の使い分けを
自分ができていなかった事。}

・ その体験をして考えた事。{自分の言葉づかいが正しいと
思い込まないようにしたい。}

・ その体験をしてこれからどう自分は変わると思うか{正しい
敬語が使えるように心がけるようになると思う。}

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(作文の手がかり)
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(1) 、(2)で箇条書きにした情報をまとめます。入試で2段落構成の
作文を書くときには、前半の段落に自分の経験を、後半の段落に、
その経験から考えた事を書くように指示される今回のパターン。

そして前半に自分の主張を、後半にその理由を書くパターンとが
多く見受けられます。

この例題は、「経験+考え」の流れが指定されています。この場合は、
本文で決められた形のように、はじめの段落では「私は先日、こんな
経験をした」、次の段落では「私はその経験から、次のようなことを
考えた。」とはじめると、きれいな2段落構成の作文となります。


(3)  (1)、(2)のまとめ(解答例)
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  私は先日、こんな経験をした。ある日曜日、父にお客様があった。
私はお茶をお出しし、「どうぞ、いただいてください。」と言ったのだが、
これは誤った敬語だった。

 あとで父から、『どうぞ、お召し上がりください。』などが正しいと
注意された。

 私はその経験から、次のような事を考えた。敬語の使い分けについて、
自分の言葉づかいが正しいと思い込まないようにしなければならない。
今後正しい敬語が使えるよう心がけていきたいと思う。


                        以上

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 今日は国語の作文のコツと実際例をみてもらいました。基本的な
パターンを身につければ、それを応用し、その他の作文も、うまく
書くことができるようになってくると思います。

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<編集後記>

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 先日、塾生に国語の作文を書かせたところ、体験がすごく抽象的に
書かれていました。自分が体験した事なので、やはり具体的に書きたいものです。

 また文章は書き言葉なのに、ふだんの話し言葉を使ってもいました。
本人いわく「解答例は大人が書いたもので堅苦しい」そうです。

 確かに子ども達の目からみるとそうかもしれません。しかし話し言葉と
書き言葉は本質的にことなります。

それゆえ、本音はともかく、たてまえ上、この時期に書き言葉での文章の
書き方は、ぜひ身につけておきたいものです。
 

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